苦手なものを避けることが出来なくなったら

苦手なものを避ける生き方もできますが、社会的なつながり、生活をしていく上で、避けることができなくなることも多々あります。
避けることができなくなったら、最初に「どうして苦手なのか」という理由を自分なりに考えてみましょう。
苦手になる理由
ご存知の方も多いのですが、私は英語を学習するのが嫌いでした。
嫌いなわけは、辞書をひくのが大変だから。
なぜ? といわれると、c,e,oって非常に形が似ていませんか?
端的に言うと、文字の識別が上手くできず、辞書で調べるのに時間がかかってしまうから、嫌になったというわけです。
行動分析で言えば、最初は辞書をひくことが出来ていたが(正の強化)、英語の辞書を引くことが消去というオペラント条件づけとして作用してしまった。というわけです。
辞書をひく→見つけられた→報酬になった
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辞書をひく→見つけるのに時間がかかるor見つけられない→報酬がない
「レバーを叩くとエサが与えられるように、訓練された動物が、エサをもらうのにレバーを叩いてもエサが出てこなくなったから、レバーを叩く頻度が減少する」ことと同じです。
さらに、英語を勉強しない(別のことをする)→辞書をひかなくていい。
これは「行動の後に刺激が消失しているので、負の強化」となりますから、さらに英語を学習する頻度が減少します。
どうする?
どうしても英語が必要になってしまった私ですが、辞書をひくのが嫌いなのだから、辞書をひかなければいいのではないか。という仮説を立てました。
時に西暦2007年。インターネットが普及し様々なサービスがネット上に立ち上がりました。
このサービスの中に、辞書や翻訳というサービスがあったのです。当然ですが2007年よりも前から(サービス提供前から)機械翻訳のソフトが開発されて、それなりに実用化されていました。
そこで、紙の辞書や電子辞書から離れコピー&ペーストを使って、辞書をひくという形にしたのです。
コピー&ペーストであれば、スペルを間違えませんから、「辞書をひく→見つけるのに時間がかかるor見つけられない→報酬がない」という状態を避けることができます。
「辞書をひく→見つけられた→報酬になった」こちらが強化されるようになったのです。
苦手なのは、学習した結果である
苦手だから頑張る。一つの方法ですが、私の経験では結果が一切でません。
むしろストレスが溜まるだけです。
何が苦手なのか分析して、学習心理学や行動分析で何に当てはまるのか(何が罰になっているのか? 何が消去になっているのか? 何が負の強化になっているのか?)を確認して、正の強化になる方法を考えて実行してみる。
これしか結果を出すことはできません。
ご自身で行動を分析してやってみても良いですし、カウンセリング(有償)で分析し一緒に進めていくことも可能です。ぜひ、お気軽にご連絡くださいませ。
余談・・・
日本語なら、「あ、お」や「ぬ、ね、わ」「リ、ソ」の形が似ていますよね。
でも日本語は、漢字やカタカナがあって、区別しやすいので、(あくまでも個人的な意見です)英語よりは、楽に認識できます。