裸足のすすめ
皆さん、こんにちは。靴調整師の渡辺ゆきひとです。本日は身体にとって裸足をすすめる理由についてお伝えします。
素足が良い理由
裸足が良い理由を考えるとき、スポーツを思い浮かべます。
日本では、柔道や剣道、空手、そして相撲などが裸足で行う競技です。
実は私も昔、剣道・柔道をやっていました。
地面を蹴り、前に進むときは拇指の力が大切です。
また、左右の安定には足指を開くことを教わりました。
さらに、踏み込む際は踵から着くと踵骨を痛めるため、足裏全体で踏むようにと教わりました。
いま思えば、足裏全体で踏み込むことは、土踏まずで衝撃を吸収するためなのだとわかりますが、当時は理由がわからず踵(かかと)接地となり、踵を痛めサポーターをしていたものです。
例えば、相撲や柔道は前に押し出す動きが多く、相手の動きに合わせ踏みとどまるなどの動きから、拇指が発達します。
ここで大切なことは、体を支えるためには足指の発達が重要なのです。
特に競技中の構えは、中腰になり、前傾姿勢が多くため重心が前に移動します。
体を支えるため、足指で地面をつかみ、姿勢を保持しているのです。
また左右に激しく揺さぶられたときの対応に足指を開き、つま先立ちで踏ん張ることが多いのです。
これが、姿勢保持・歩行時の蹴りだしの強さ、バランス感覚などにつながります。
そして足指を使うことで、下腿部や大腿部腰回りの筋肉に大きく影響を与えているのです。
よく偏平足は、運動に向いていないのではと言われることがありますが、これはちょっと違います。
例えば柔道選手は、偏平足と言われる土踏まずがない選手が多くみられます。私が警察学校時代柔道の訓練をしていたとき、柔道を教えていた教官は扁平足でしたが、滅茶苦茶強かったです。
これは、柔道など体格が大きい人や足裏を鍛えている人は、それだけ足の裏を使っているため足裏の筋肉が発達しているため、見た目だけが偏平足に見えるだけなのです。
つまり足裏を使うことで、筋肉が発達し偏平足になっているだけで、運動神経とは関係ないのです。
子供の話を少ししますと、土踏まずの形成時期は4歳から5歳くらいからです。これは片足でケンケンができたり、つま先立ちで後ろ歩きができたり、歩行バランスが取れるようになるからです。この時期は、靴選びが大切ですよ。
なぜ、子供の話をしたかというと、歩きだした1歳ころから4歳くらいまで扁平足だからです。そして足指を使うことなどの運動をすることで、姿勢保持や歩行に必要な下腿や大腿などの筋肉を使うことで、土踏まずができてくるのです。
もし、靴を履いて足が痛い人は、まず裸足で足の裏の筋肉を効果的に使うことを意識してみてはいかがでしょうか。
基本は足の指を動かすこと。それだけで、今まで痛かったことが、寛解するかもしれません。それでも足に痛みや違和感がある場合は、靴が原因かもしれませんので、調整師渡辺ゆきひとに相談ください。