更新日:2020/11/03投稿日:2020/04/06
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春の体調不良である春バテを鍼灸師が徹底解説

この記事は約 7 分で読めます。

このような症状でお悩みではありませんか?

  • なんとなく体が重い
  • 倦怠感がある
  • 疲れが取れない
  • やる気がわかない

もしかしたら、その症状は春バテかもしれません。今回は、そんな春バテについて東洋医学の視点で対策まで含めて解説させていただきます。季節の変わり目には、自律神経が乱れるので、上記の症状が出やすいです。

春バテとは

春先に感じる体調不良を総称して「春バテ」と呼ばれています。春は、気温や気圧が目覚ましく変化する季節です。3月上旬では3寒4温というくらい、暖かい日と寒い日が交互にくる気候です。このような気候が安定しないことで、自律神経に負担がかかり、体調不良が起こりやすいです。

東洋医学では、体の問題、環境の問題、それ以外に区別して考えます。それらを内因、外因、不内外因と言います。このような気圧や気温の変化を東洋医学では、外因に分類します。気温、湿度や気圧は、外因の五悪といい、風、熱、湿、乾、寒と分類されます。春は風の影響を受けやすいです。

春バテの原因とは?

春の気候の変動が、体に負担をかけて春バテを引き起こします。
東洋医学で、季節を5つに分けて考えます。この分ける考えを五行色体表という表でまとめています。春は風に該当します。この風の特徴が体に邪魔をして害を及ぼす時に「風邪(ふうじゃ)」と呼びます。風のように移り変わりやすい春は、移り変わる負担が体に症状となって現れます。その原因や症状も風の特徴を持っています。

  • 気温の差が著しい
  • 気圧の変化
  • 血流の乱れ

気温の差が著しい

季節の変わり目では、気温差が大きくなり、体に負担をかけます。体には、自律神経という神経があり、周囲の環境の変化に反応して体を調節しています。この自律神経の調節には、エネルギーを使います。そのため、寒暖の差が繰り返し起こることで、エネルギーを消耗して疲れてしまいます。
また、うまく調節できないことで、血行不良になり、内臓をはじめとする全身の倦怠感を引き起こしてしまいます。なんとなく引き締まりがなく、ふわふわしてしまうのも「風」の特徴でもあります。

気圧の変化

春の気候を5行では「風」です。この風はいわゆる気圧です。気圧の変動が激しく、それが人体にも影響しやすいのが春の特徴です。高気圧になると、体は緊張し、引き締まります。また、低気圧ですと体は緩み膨張します。この気圧の変動が大きいと、体をめぐる循環系に負担がかかりやすいです。血液が行き過ぎたり、届かなかったりします。そのため、なんとなくぼーっとしたり、集中できないののもこの気圧差によります。

血流の乱れ

気圧の変化が、血圧や血流に負荷をかけて、体の負担となります。1日の中でも気圧の緩急があることで、体はその変化に振り回されてしまい、疲れてしまいます。急激な血流の変化に伴い、頭痛、吐き気、動機なども起こります。

春バテで見られる症状

春バテは、気候の変動による自律神経の乱れが起こります。自律神経が乱れることにより下記のような症状が起こりやすいです。

  • 日中に眠くなる
  • 首肩こり
  • 落ち込んだりイライラしやすい
  • 疲手足の冷え性

日中に眠くなる

しっかり寝ているのに、眠気が起こる場合は、睡眠の質に問題があるかもしれません。気温差がある場合、寝ている時に体が休まりにくいです。睡眠の質が低下することで、体が休まらないので、寝不足気味になります。この場合は、睡眠時間を延ばしてもなかなか改善されにくいです。
また、血流の問題もあります。体の血液のめぐりが緩慢ですと、脳に行く血流が少なくなり、酸欠状態になります。春先では、このような気圧や気温の問題で症状が起こりやすいです。

首肩こり

気圧が高くなると体は緊張しやすいです。その影響が浅い呼吸や筋肉の緊張となって現れます。気温の変化は暑さや寒さで実感でいますが、気圧の変化は感じにくいです。目安となるのが深呼吸のしやすさです。気圧が高くなる時には、体の外の圧力が強くなるので、体が膨らみにくくなります。この時に深呼吸がしにくくなり、肩をすくめたり顎が上がる呼吸になりやすいです。

落ち込んだりイライラしやすい

自律神経は、緊張とリラックスの調節を行っています。適度にこの緊張とリラックスが調節されていれば良いのですが、どちらかが高い場合や、極端に低い場合は、精神的にも負担がかかりやすいです。緊張しすぎると、体は過敏になり、興奮状態が起こります。そうすることで、イライラしたり焦燥感が起こりやすいです。反対に、リラックスしすぎると、体はだるくなります。低気圧のために、副交感神経が過剰に働くと、気分の落ち込みや有綱気分になりがちです。

疲手足の冷え性

気圧が低下した場合は、体が膨張します。この時は体の循環も緩慢になり、足のむくみが起こりやすいです。体の水分が多いところは、温度差が起こりやすいです。特に足のむくみがあることで冷えが起こりやすいです。

起きてしまった春バテを改善する方法

  • 首元を保温する
  • ゆっくり入浴する
  • 睡眠の質を高める
  • 筋肉をストレッチする
  • ・鍼灸で調節

首元を保温する

春バテ対策には、普段から風にさらされる部分を多くことで悪化の予防ができます。

春は風が強く吹く季節でもあり、その風の影響を受けやすいです。風があるだけで、触れている部分の温度が奪われ、皮膚の感覚も鈍磨していきます。
オススメの方法は、ストールを巻く、襟やフードのある服を着るなどです。風除け1つでも体の負担を軽減できます。

ゆっくり入浴する

気圧や気温の変化に対しては、血流を良くする入浴が効果的です。しっかりと浴槽に浸かることで、発汗を促し、体の隅々まで血液を巡らせることができます。
オススメなのが、首まで浸かることです。首回りは、凝りやすいので、血液のめぐりが滞りやすいです。
気分落ち込みがある場合は、香りのある入浴剤を使用して和らげるのも良いです。

睡眠の質を高める

疲れが取れない、眠くなる場合は、体を緩め緊張をといて睡眠の質を高めることが良いです。
オススメの方法は、目隠しや耳栓です。寝ている時に周囲の刺激を減らすことで、体のこわばりを解消することができます。
また、アロマの香りを用いることで、よりリラックスすることもできます。

筋肉をストレッチする

筋肉を適度に動かすことで、自律神経を調節することができます。
自律神経の乱れは筋肉の緊張具合に現れます。カチカチの場合は、マッサージなどで緩めることが良いです。また、ふにゃふにゃの場合は、ストレッチで伸ばすことで適度な張りを出すことができます。
なかなかセルフケアをできない場合は、エプソムソルトというマグネシウムの入浴剤がオススメです。皮膚から吸収され、血管を拡張する効果があります。ストレッチが苦手な場合は、電動マッサージ機も良いです。電動マッサージ機の程よい振動が血流改善や筋肉への刺激になります。

鍼灸で調節

針をすることで、筋肉の緊張を緩和することができます。また、お灸をすることで血流改善が可能です。風邪は皮膚表面から影響を与えやすいです。ですので、鍼灸によって皮膚表面から巡らせ温めることで皮膚の感度を整え、風の影響を受けにくくなります。

この記事のまとめ

さて、いかがでしたでしょうか?
季節の変わり目の不調は、気がつかないうちに自律神経に影響を及ぼしてきます。春の季節の特徴を理解して、改善に取り組むことで不調の原因が明確になります。
体に症状が出る時には、この記事をみて改善に取り組んでいただければ幸いです。

もし、不調のお悩みを直接相談したい場合には、LINEからお気軽にお問い合わせくださいませ。
皆様の健康と笑顔のためにお役立ていただければ幸いです。

この記事を書いた人

JIMC日本統合医療センター
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