更新日:2023/07/23投稿日:2020/10/16
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痒みを「かいて」しまう行動を分析してみよう

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お肌が「かゆい」。

もしかしたら、「かゆいって何?」という方もいらっしゃるかもしれませんが、大多数の方は「かゆくて、かいてしまった」というご経験があるはず。

アトピーや肌荒れ、傷の治りかけなど原因は多数考えられますが、今回は原因をちょっと横に置いておいて、「かいて」しまう行動を「行動分析」で考えてみましょう。

「かいて」「かゆみが」「緩和された」経験

「かゆくて、かいてしまった」という行動を、3つに分けてみましょう。

お肌が「かゆい状態」から、お肌を「かく行動」で、お肌の「かゆみが減った状態」になった。

3つに分けると、「かいた」という行動で、状態が変化していることがわかります。

  1. 最初の状態は、かゆい状態。
  2. 行動は、かくこと。
  3. 最後の状態は、かゆみが減った状態。

行動分析的には「かいた」行動で、自分にとって一瞬でも望ましい状態「かゆみが減る」「かゆみが無くなる」状態になったところがポイントです。

一瞬でもいいから、自分にとって望ましい状態になると、行動は強化されてしまい、行動(かいてしまうこと)の頻度が上がってしまうからです。

ご自身の意志とか、全く関係ありません。自動的にかいてしまう行動が形成させてしまいます。

かく行動の強化

もし、かゆくてかいて、かゆみが変わらなかった経験しかないなら、かく行動はしない

人の感覚や脳の情報処理を考えても、あり得ないことですが、人生において、一度も「かゆいから、かいたけど、感覚が全く変わらなかった」としたら、「かゆいから、かく」という行動は強化されず、かく行動をしなくなります。

一瞬でも、かゆみが収まったり、別の刺激を感じたりしたら、かく行動は強化されるので、本当に全く感じないことが重要です。って無理な話ですよね。

かゆくてかく行動は、ギャンブルと同じ

ギャンブルに置き換えてみましょう。

ギャンブルで当てる(かゆみが減る)には、かける(かいてみる)必要があります。

また、ギャンブルで、当たりがでる(かゆみが減る)か、外れる(かゆみが変わらない、かゆみが移動する)のか、誰にも予想できません。

ギャンブルにどうしても当たりたい(かゆみを減らしたい)という気持ちが大きくなればなるほど、当たるまで(かゆみが減るまで)何度もかけて(皮膚をかいてしまう行動)をしてしまいます。

実はこれ、最も行動を強化してしまうパターンです。

ギャンブル依存症があるように、かゆいからかいてしまう行動は、依存的になりやすいのです。

かゆくて、かいてしまう行動を変えるには、別の刺激にする

まず、かゆいときに、別の行動でかゆみが減る経験をする必要があります。

  • 温める。
  • 冷やす。
  • 手を当てる。

原因や症状によって、かゆみの減らし方は様々だと聞いています。

かゆみを減らす別の行動が見つかったら、かゆいときに何度も別の行動をするだけです。

痒い所をかく行動より、かゆみが減る確率が高いのなら、別の行動に変わっていくはずです。

とはいっても、かゆいからかいてしまう行動はギャンブル依存症並みの強さがあるので、なかなか変わらないです。根気よく行動を形成いきましょう。

今回は、痒みを「かいて」しまう行動を分析してみました。

ちょっと困った行動などあったら、お気軽に相談してくださいね。

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JIMC日本統合医療センター
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